2009年に民主党が発表したマニフェストをご存じでしょうか。
その中に中古物件の売買について
一つの業者が売り手と買い手の両方から手数料を取る
両手取引を原則禁止としますという一文が記載されていました。
両手取引とは以前ブログにも書かせて頂いた単独仲介と共同仲介の中の
単独仲介を意味しています。
単独仲介の問題点も以前取り上げました。
この問題点の他にも単独仲介ですと
業者の都合のいいように契約書が作れますので、
(例えば売主または、買主に有利になるように)
消費者に不安を与えてしまい安定的な中古住宅の供給ができない
という趣旨だととらえられます。
また、仲介に入る業者は物件の調査や所有者の確認、
所有権の移転など様々な業務を行いますので
1社だけが売主と買主の仲介を行うのと、
共同仲介により2社間に入るのとではダブルチェックという意味で
より安全な取引が可能になると思われます。
2社が間に入ると、連名で契約書にサインを行い
共同で責任を負うことになりますので消費者としても安心です。
抱え込みの問題もなくなるので、
もしこの政策が実現されれば
不動産業界にとっては利益を得る機会が減り大きな痛手ですが
消費者にとっては素晴らしい政策だと思います。