取引事例比較法とは、
対象不動産と条件が近い物件の取引事例を多く収集し、
いつくかの事例を選択し、取引価格の事例から
必要に応じて対象物件の事情補正や時点修正を行い、
地域要因や個別的要因を含め比較評価する方法です。
その中でまずは地積過大、地積過小による査定の考え方を説明します。
土地というものは、過大であっても過小であっても
その利用上の阻害要因となります。
土地には売りやすい大きさ、売りにくい大きさがあり、
その地域が宅地であれば土地の使用用途も宅地として
購入されるケースが多くなります。
一方で商業、工業地などは
広くてまとまった土地の需要が多いので
大きい土地が購入されるケースが多くなります。
地域によって最適な土地の大きさがありますので
一概に大きいから高いとは限りません。
宅地で使用される土地は大村市ですと50~80坪程度で
600~800万前後の価格帯が売買しやすくなり
(=需要があるので坪単価が高い)、
それよりも大きくなると例え坪単価が安くても
トータルで1000万近くになりますので需要が少なくなります。
また、坪数が大きくなると
分割して販売しなければいけないケースも出てくるため
土地を分割する費用(測量、登記、道を作るための減歩)と
手間がかかりますので広い土地を業者が買い取る際は
坪単価が安くなります。
次回は間口、奥行きの違いによる査定の考え方を説明します。