リバースモーゲージとは自宅を担保にした融資制度の一種であり、主に高齢者が自宅の住み替えやリフォームを行う際に利用されます。
近年、少子高齢化などの影響もあり、利用者は大きく増加しています。
自宅を担保とするため、毎月のローン返済は利息のみでよく、通常の住宅ローンより返済負担を大きく減らせる点が最大のメリットといえるでしょう。
一方、他の住宅ローンとは異なるデメリットもありますので、内容をよく把握することが大切です。
そこで本記事ではリバースモーゲージの特徴やメリット・デメリット、長崎県での利用状況について解説します。
リバースモーゲージとは
リバースモーゲージを直訳すると「リバース=逆」「モーゲージ=抵当・抵当権」という意味になります。
広い意味では「自宅を担保にした融資制度の一種」ですが、リバースモーゲージ型住宅ローンを指すのが一般的です。
リバースモーゲージ型住宅ローンは50~60歳以上の高齢者を対象とした住宅ローンであり、家の住み替えやリフォーム工事の借入れとして主に利用されています。
また、リバースモーゲージ型住宅ローンの中で特に人気が高いのが、住宅金融支援機構が提供する「リ・バース60」です。
リ・バース60は、60歳以上の方を対象にしたリバースモーゲージ型住宅ローンで、住宅の建築、リフォーム、高齢者向け施設の入居費用など、資金使途が住宅関連のみに限定されていますが、金利は比較的低めに設定されています。
リバースモーゲージのメリット
リバースモーゲージの主なメリットは以下の3点です。
- 毎月の支払いが利息のみなので、返済リスクが少ない。
- 自宅に住み続けながら老後資金の借入れができる
- 高齢者でも利用できる
通常の住宅ローンでは元本と利息を支払う必要があるため、毎月の返済負担が大きく、家計を圧迫するリスクがあります。
一方、リバースモーゲージでは利息の支払いのみで良いため、返済負担は大きく減らせるでしょう。
住宅の住み替えやリフォーム目的ではなく、老後資金の調達手段としても有効です。
自宅を担保とするため、契約者が亡くなると家が売却されますが、自宅を相続する方がいない場合は特段問題ないでしょう。
ただし、「リ・バース60」は資金使途が住宅関連のみに限定されているため、生活費としては活用できない点に注意してください。
また、通常の住宅ローンでは年齢がネックになって審査が通らないケースもありますが、リバースモーゲージは高齢者向きのローンであるため、年齢が高くてもローンを組みやすい特徴があります。
リバースモーゲージのデメリット
リバースモーゲージの主なデメリットは以下の3点です。
- 長生きするほど利息の支払いが増加する
- 変動金利の場合、金利上昇により負担が増加する可能性がある
- 自宅の価値下落により担保資産の価値が減少することがある
リバースモーゲージ型住宅ローンは期限付きの契約の場合もあり、決められた期限より長生きすると、生きている間に家を手放さなければならないケースも考えられます。
また、変動金利を選択した場合、借り入れの期間中に金利が上昇すると、毎月の返済額も上昇することになります。
さらに不動産評価額が低下するリスクがある点も見逃せないリスクです。
リバースモーゲージの融資額は、一般的に不動産評価額の50~80%が目安ですが、建物は経年劣化するため、徐々に資産価値は減少します。
金融機関は契約開始後も数年単位で評価額の見直しを行うため、資産価値が減少すると担保割れが発生し、超過分を一括支払いしなければならないケースもあります。
長崎県大村市でリバースモーゲージは利用できる?
リバースモーゲージ型住宅ローンは、長崎県でも利用できます。特にリ・バース60は使いやすいローンなのでおすすめです。
長崎県は少子高齢化の進行が全国の中でも高いため、高齢者の住み替えやリフォーム、空き家の増加が予想されます。
リ・バース60の利用地域ごとの割合を見ると、九州地方は高いほうではありませんが、今後は利用者が増加する可能性もあるでしょう。
長崎県で住み替えやリフォームを考えている方は、一度不動産会社へ相談して、リバースモーゲージ型住宅ローンを利用した場合のシミュレーションを行ってみることをおすすめします。
もし長崎県の大村市で家の住み替えを考えている方は、出張ふどうさんの「カンタン物件検索」をご活用ください。
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まとめ
リバースモーゲージ型住宅ローンは今後も利用者が増加することが見込まれます。
実際、住宅金融支援機構が提供する「リ・バース60」は、過去10年ほど右肩上がりで利用者が増加しています。
ただし、自宅を担保とする関係上、利用が適しているのは主に自宅の相続人がいない方なので、相続の有無をしっかりと確認することが大切です。
また、長生きするほど利息の支払いが増加するデメリットもあるので、どの程度の期間が望ましいのか、事前にシミュレーションすることをおすすめします。