出張ふどうさんの校長代理、ハッピーでございます。
今回は、ちょっと視点を変えて、不動産とは一見関係なさそうな「イグ・ノーベル賞」の話題から、
私たちの生活と不動産の不思議な関係について掘り下げてみたいと思います。
🏆 イグ・ノーベル賞って?
皆様もご存知かもしれませんが、イグ・ノーベル賞は、「人々を笑わせ、そして考えさせる」
研究に贈られるユニークな賞です。
ノーベル賞のパロディー版とも言われていますね。真面目な研究なのですが、
そのテーマや結果がとにかく面白い!
さて、不動産に関わる研究でイグ・ノーベル賞を受賞した例があるのをご存知でしょうか?
🚶 渋滞学と不動産の不思議な接点!
実は、2021年のイグ・ノーベル賞で、日本の研究者が動力学賞(KINETICS PRIZE)を受賞されました。それは、「歩行者の邪魔にならないよう、歩道で携帯電話を使用している人を避ける最も安全な方法」を研究したというものです。
この研究は、東京大学先端科学技術研究センターの西成活裕教授
(三井不動産東大ラボWG5の研究リーダーも務めていらっしゃいます)と、
フェリシャーニ クラウディオ特任准教授によるものです。
携帯を見ながら歩く「歩きスマホ」をする人がいると、全体の流れが悪くなり、渋滞が発生する。
この現象を数理モデルで分析し、スムーズに歩くための最適な「避け方」を導き出したのです。
なぜこれが不動産と関係あるの?
「渋滞学」は一見、交通や人流の研究ですが、実は不動産の価値や住みやすさに深く関わっています。
- 立地の評価:駅からのアプローチや商業施設の通路など、人流のスムーズさは立地の良し悪しを
決めます。人が快適に移動できる場所の不動産価値は高くなります。 - 空間設計:マンションやオフィスビルの設計において、エレベーターホールや共用廊下、
エントランスなどの混雑回避は、快適性を左右する重要な要素です。 - 都市計画:都市全体のデザインにおいて、歩行者や交通のボトルネックを解消することは、
都市機能の維持・向上、ひいてはエリアの不動産価値向上に直結します。
歩きスマホの「避け方」という、笑えるけれど真面目な研究が、実は私たちの日常の快適性、
さらには不動産の潜在的な価値にまで影響を与えていると考えると、
ちょっと「へぇ!」と思いませんか?
結びに
不動産は、ただ箱があるだけでなく、その周りの人々の動きや、空間の使いやすさといった、
目に見えない要素からも価値が生まれているのですね。イグ・ノーベル賞の「笑い」の裏側には、
私たちが「考えさせられる」不動産にまつわる深い洞察が隠れているのかもしれません。
皆様の不動産選びが、もっと楽しく、そしてちょっと賢くなるような情報を、
これからもお届けしてまいります。
引き続き、出張ふどうさんを宜しくお願いいたします。
出典元
- 2021年イグ・ノーベル賞 動力学賞(KINETICS PRIZE)受賞研究
- 受賞者:西成活裕教授、フェリシャーニ クラウディオ特任准教授
- テーマ:「歩行者の邪魔にならないよう、歩道で携帯電話を使用している人を避ける最も安全な方法」
- 参考情報:三井不動産東大ラボ WG5 の研究リーダーである、東京大学先端科学技術研究センター 数理創発システム分野の西成活裕教授とフェリシャーニ クラウディオ特任准教授が、イグ・ノーベル賞(Ig Nobel Prize)の動力学賞(KINETICS PRIZE)を受賞されました。(三井不動産東大ラボ ウェブサイトより)
この記事は、校長代理のハッピーが執筆いたしました。