現在の日本の離婚率は約35%であり、3組に1組が離婚する時代と言われています。
離婚は生活環境を大きく変える要因となるため、離婚がきっかけとなり不動産を売却する人の割合も多い傾向にあります。
また、離婚率は地域によってバラつきがあり、もっとも多い高知県が約46%であるのに対し、もっとも低い東京都は約27%という結果が出ています。
では、大村市の離婚率はどのくらいあるのか、離婚がきっかけで不動産を売却する人の割合はどのくらいなのか、統計データをもとに解説します。
なお、離婚により不動産を売却する場合の流れやポイントは以下の記事で解説しているので、ぜひご参照ください。
離婚により不動産を売却する際の流れやポイントを解説
3組に1組が離婚って本当?日本の離婚率の実態とは
初めに日本の離婚率の実態について解説します。そもそも離婚率とはどのような計算で求めているのか、基本的な事項を抑えておきましょう。
誤解が多い離婚率
「3組に1組が離婚している」と聞くと、ずいぶん多いような印象を受けますが、これは少し誤解を招きやすい表現といえます。
この数値は1年間の婚姻件数と離婚件数を割って算出した数値であり、離婚件数としてカウントされる人の中には、当然その年の前から結婚している人も含まれています。
したがって、結婚する夫婦の3分の一が離婚しているわけではありません。
日本の婚姻件数は以前より大きく減っているため、すでに結婚している人の離婚件数で割ったところで、これから結婚する人の参考にはならないでしょう。
離婚の件数は増加している?
では、日本全体の離婚件数が増加しているのでしょうか。
厚生労働省「令和4年度 離婚に関する統計の概況」によると、最新の2020年の離婚件数はは約 19 万3千組組で、2010年の離婚件数13万8664組と比べると、約30%増加しています。
離婚の件数が増加している理由としては、女性の社会進出や、晩婚化、非婚化などの社会的な変化が挙げられています。
大村市の離婚率は?
大村市は離婚率がやや高い地域です。
大村市が発表している「大村市人口ビジョン」によると、最新の2019年データでは大村市の離婚率は1.85%であり、全国平均の1.69%、長崎県の1.61%と比較して、高い数値であることがわかります。
※離婚率:人口 1,000 人あたりの年間離婚届出件数
※出典:大村市「大村市人口ビジョン」
したがって、離婚件数は年間150件を超えており、単純計算すると2~3日に一人は離婚していることになります。
離婚すると、生活環境が大きく変えざるを得ません。
特に住まいについては考え直す必要があり、中にはマイホームの売却を決断する人も少なくありません。
離婚により不動産を売却する人はどのくらい?
では、離婚によって不動産を売却する人はどのくらいいるのでしょうか。
具体的な統計データはありませんが、一般的に離婚した人のうち、大体1割程度がマイホームなどの不動産を売却しています。
近年では住宅ローンを組む方が多いため、住宅を維持するのが難しくなったことなどが原因と考えられます。
なお、離婚すると夫婦で共有していた家がどちらか一方のものになるため、家を売却して別の場所に住むという選択をする人が多い傾向にあります。
また、離婚した後も家を住み続ける場合でも、住宅ローンを返済するのは難しいという場合もあるため、家を売却して住宅ローンを完済するという選択をする人もいます。
まとめ
大村市の離婚件数は全国的に見て高い水準にあります。
大村市の人口は増え続けているため、今後も一定数は離婚する夫婦が出ることでしょう。
夫婦が離婚すれば同じ家に住むことはなくなるので、離婚後の住まいをどうするか、真剣に考える必要があります。
もし婚姻期間中に家を購入している場合は、離婚時の財産分与の対象になりますが、不動産は現金のように明確な分割ができないので、一方が住み続けて一方は現金を受け取る方法か、売却して現金で分割する方法のどちらかを選ばなければなりません。
前者の場合は協議が難航する可能性もあるため、もし家を使う予定がないのであれば、売却を検討することをおすすめします。