転勤を機に両親の元を離れて生活をしていました。

その両親が相次いで介護のために施設入居をすることとなり、
実家が空き家となることが決まりました。

それとともに今後の介護費用の備えのために住まいを売却して
充てる準備に取りかかりました。

両親が地元の不動産屋さんとかねてから懇意にしていたこともあり、
その会社を窓口として不動産売却の相談をすることにしました。

物件は古い木造の一戸建てですが、
まだリフォームをすれば十分に使える状態にありました。

昔からの集落の中心部にある庭付きの木造の一戸建てなので、
なるべく分割することなく一括で購入してくれるお客が見つかるのが
ベストでした。

すでに建物の価値は評価されないのが当然で、
土地の価値だけでどれだけ高くいつ頃売れるかが課題でした。

いつまで待ってもいいというものでもなく、
やはり両親が二人とも介護施設に入所したので、
その介護費用の負担を和らげてくれるように
速やかな売却を期待していました。

そのために本来はひとりのお客が
土地を一括で買い求めてくれるのを理想としながらも、
住宅の分譲地となることもやむを得ないとも思っていました。

そのような心の揺れ動いている時期に、
デイサービスをしている高齢者向けの介護事業者から
問い合わせがありました。

庭付きの古い木造の建物で、
しかも閑静な集落の中にあることを気に入ってもらえたそうです。

不動産売却として会社相手ですから納得できる土地の金額でした。

それとともに両親の住まいが
今後は高齢者向けのデイサービスとしてリフォームして
活用されていくことはとても喜ばしい結果にはなりました。

売却の当初は土地の持っている土地の特性や強みを
理解していませんでしたが、
確かにデイサービスにするという活用なら、
地域のコミュニティにも触れることができ
とてもいい物件だったことが理解できます。